Ichmy's Pandaboard ES

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PandaBoard ES で遊ぼうのこーなー

0.目次

--- ハード編 --- ディストリビューションによらないハード的な事柄を紹介 ---

1.PandaBoard ES とは

2.日本での入手方法

3.別途用意する持ち物

4.テスト起動

5.パンダ舎で遊ぼう( 基板設計情報の取得 )

--- ソフト編 --- 各ディストリビューションのインストール記事 ---

7. Ubuntu Raring Ringtail で遊ぼう

7b.(Linaro版)Ubuntu Quantal Quetzal で遊ぼう

8.Debian Wheezy で遊ぼう

9.openSUSE 12.3で遊ぼう

10.Fedora 18 で遊ぼう

11.Arch Linuxで遊ぼう

12.Android4.2.2 Jelly Bean で遊ぼう


1.Pandaboardとは

Pandaboardとは Pandaboard.org  が開発・販売している小型のマザー・ボードです。  この11cm四方の小さな基板の中にパソコンに必要な機能が一通りそろって おり linuxで動かすことが可能です。

PandaBoard には2種類あり、PandaBoard(以降、無印と略) と PandaBoard ES(以降、ES) があります。

ES の方が少し性能が高いが、基本的な構造は同じで、ES は、無印 のリビジョンアップ品と言えます。

以降では、ESを中心に解説し、無印で異なる箇所を注記で進めます。

Pandaboard photo
図1.Pandaboard Rev.A2の写真(ESも外観ほぼ同じ)
表1.ESの主な機能
機能 内容
CPU TI OMAP4460 1.2GHz
(2コア ARM Cortex-A9)
主記憶 1GB DDR2 RAM
補助記憶 フルサイズ SDHC
ネット 100Mbps Ethernet ×1
USB 2ポート+OTGポート
画像出力 DVI-D or HDMI
音声 ステレオ入出力
HDMI出力
コンソール シリアルコネクタ
電源 5V電源アダプタ
またはUSB給電
基板サイズ 114.3× 101.6 [mm]


2.日本での入手方法

本項はBeagleboard と同じ内容ですが、 こちらにも再掲載しておきます。

(1) 購入先

米国からの個人輸入になります。

国際的な電子部品販売業者である Digi-Key 日本サイトからの購入が 日本語で通じるのでお勧めです

何らかのトラブル時の問合電話も日本のオペレータが対応してくれます

他に輸入代行する日本業者もあるが、価格はDigi-Keyの方が安く購入できます

送料込み ES=¥18,418、無印=¥22,466 ~2013/04/24現在~ です (なお、日本の消費税 +5% は別途要)

(2) 発注方法

Digi-Key 日本サイトに行き 商品検索窓に「pandaboard」といれて検索すると無印とESの2機種かかります

そのうち、併用/関連製品の欄に“OMAP4460”と書いてあるほうのESの発注画面に行きます

発注時の注意事項は Beagleboard を参照ください

(参考:筆者は2012/2/9夕発注→2/10発送→2/12朝受取、 無印は2011/6/10発注→6/27発送→6/30受取)


3.別途用意する持ち物

(1) 母艦パソコン

Windowsパソコンでいいので用意してください。(Macも可能)

Linux環境をお持ちでなければ、 このサイトの記事を参考に 仮想化ソフト上でUbuntu( or Debian )をインストールしてください

(2) フルサイズSDHCカード

4GB以上のものを用意してください。micro SDHC をアダプタ経由で使っても可。

(注:筆者の環境では Pandaboard ES にカード相性問題が出ました。未解明なので、できれば複数枚
   試せるように用意してください)

(3) SDHCアダプタ

上記SDHCを母艦から読み書きできるアダプタを用意ください

(4) ACアダプタ

5V、センタープラス、内径2.1mm、外径5.5mmの標準タイプです。
容量はメーカー推奨4Aですが、USBから電流を取り出さなければ2A程度でも可

(注:Google group によると、Pandaboard ES を使っていて、ACアダプタの容量を2→4Aに上げると、
   起動に関するトラブルが解消できた人がいるらしいので、できればMax.4A以上のものを用意ください)

(5) HDMIケーブル

画像出力端子がHDMI端子になっています

お使いのCRTがDVI-D対応ならHDMI→DVI-D変換ケーブルを

ハイビジョンテレビをおもちならHDMIケーブルを用意下さい

(6) 入出力機器

USBキーボード、USBマウス

(7) シリアルケーブル

Pandaboard側がメスコネクタなので、「RS232C延長ケーブル」を用意ください。 たとえばこんな形状で、

内部の結線は「ストレート」です。

母艦にシリアルポートが無い場合は USBシリアルコンバータを使用してください。

技術士の日名地輝彦様のブログ「技術士事務所 応用技術研究所」によると

Windows8(64bit)用には安物変換器ではドライバ不調になるので、 多少お高いですが

RATOC社製USBシリアルコンバータ (型式 REX-USB60F)がお勧めとのこと。

通信条件は、115200bps、データ長8ビット、ストップビット1、パリティ無し フロー制御無しです。


4.テスト起動

beagleboard ではテスト起動用SDが添付されていたのですが、 Pandaboard では自分で作る必要があります。

以下作成方法の解説。本項は無印とESで共通で、同じ方法で動きます

元ネタは本家サイトのトラブルシューティング

(1) バイナリーのダウンロード

TI のサイトから 検証用イメージをダウンロードしてください。

 ichi@oneric:~$ wget https://gforge.ti.com/gf/download/frsrelease/643/5076/validation-19102011.img

(2) SDHCへの書き込み

① 母艦にアダプタと、SDHCカードを接続してください。もし自動マウントされたら解除umount してください

② SDHC カードのデバイス名を確認してください

  SDHCが筆者の環境例では /dev/sdb です、以降、ご自身の環境にあわせ適宜読み替えてください

③ dd で直接書き込み

ichi@oneric:~$ sudo sh -c 'cat ./validation-19102011.img | dd bs=4M of=/dev/sdb ; sync'

もしくは、上記が失敗したら、次のコマンドも試してください

 ichi@oneric:~$ sudo dd bs=4M if=validation-19102011.img of=/dev/sdb
 ichi@oneric:~$ sync

(4) テスト起動

① PandaBoard に SDHCカードを装入し、HDMIケーブル、シリアルケーブルを接続ください。

② 電源をつなぎ、しばらく待っているとLinux が起動してきます

③ シリアルコンソールから以下のコマンドを打つとテストパターンの表示が始まります

 # cd bin
 # panda-test.sh

起動までいけば、とりあえず終わりです。


5.パンダ舎で遊ぼう ( 基板設計情報の取得 )

この記事もBeagleboard の2番煎じですが、

Pandaboard は、むき出しではかわいそうなので、 筆者はアクリル板のパンダ舎 に入れてあげました。

ゴム足がついているので無しでもいけるが、実運用するには何かに入れてください

(1) 基板設計情報の取得

まずは、Pandaboardの取り付け穴の寸法を正確に把握するため 基板設計情報 (ガーバーデータ)を

公式サイトガーバーデータ( ES用 / 無印用 ) より取得します。

サイト上の位置は、左上メニューバーの「RESOUCES」を選んだ後、左に現れるメニューから、

Board References -> Board Version を選ぶと各バージョンのマニュアル等が出てきますので、

お持ちのバージョン用のGerber File をダウンロードしてください。

そこまでしなくとも現物あわせでディバイダーなどで寸法写し取ればいいのですが そこは、趣味の世界。

(2) ガーバーデータビュアーの取得

ガーバーデータビュアーは各種ありますが、筆者が表示に使用したのは Gerbv 2.4.0です。

(3) ガーバーデータの表示

fig2
図1.寸法図
パンダ舎
図2.パンダ舎施工例
  ガーバーデータを解凍し、上記ソフトのOpenLayer コマンドで
  "tiifab.021"ファイルを開きます
  ドリルデータそのものではないのですが、図面が表示され、
  求める穴データは「S」で表示されています
  向きは、イーサネットポートを右向きに置いたときの方向です
表2.基板寸法データ
φ
mil単位 144.0(ES)
118.1(無印)
150 3700 150 150 4200 150
ミリ単位 3.66(ES)
3.00(無印)
3.81 93.98 3.81 3.81 106.68 3.81
なお、mil = 1/1000インチ = 0.0254ミリ、ES-Rev.B1まで穴径以外は寸法同じ

(4) アクリル板の切り出し

  基板の寸法が分かったので、それを保護するため上下から
  挟み込むアクリルを 切り出します。(130×130×板厚2ミリ×2枚)
  左端は挿したSDHCカードを保護するため20mmほど広めに切出し
  他端も、基板を保護するため、上端は基板面より5ミリ、
  右端下端は10ミリほど広めに切り出します。
(右端下端はイーサやRS232C端子が少しはみ出ている分多目)
表3.筆者のアクリル切出寸法データ
φ
ミリ単位 3.0 24.0 93.98 12.02 9.0 106.68 14.32

(5) ボルト止め

  あとは4隅をボルト止めすると、風通しのよい日本家屋が完成
筆者は底面から順番に以下の部材×4で止めましたが、お好みで
 ① M3ネジ50mm長 を貫通させます
 -↓--(下アクリル板)
 -↓② M3ナット
 -↓③ 貫通金属スペーサ5mm長
 -↓--(基板 Beagleboard-xM)
 -↓④ 貫通金属スペーサ30mm長
 -↓⑤ M3ナット
 -↓---(上アクリル板)
 -↓⑥ M3ナット
  あと、アクリル板にはワッシャをかまします。 そうすると、ネジの長さが丁度収まりいい感じになりました
  Pandaboardは、イーサポートの背が高く(30mm)、SDHCカードも出っ張り、基板もでかいので、
  小屋の大きさがBeagleboardよりかなりデカクなってしまいました。

7.Ubuntu Raring Ringtail で遊ぼう

(0) はじめに

2013年4月26日にリリースされたUbuntuの“ Raring Ringtail” のインストール記事を書こうと思います

ちなみに元ねたはUbuntu公式Wikiです

(1) 母艦の準備

SDHCカードアダプタをもつLinuxマシンを用意してください。 筆者はVMWare 上で Ubuntu を用意

筆者のSDHCカードアダプタは /dev/sdb で認識されます。以後説明で必要に応じ読み替えてください

(2) 母艦での作業

① 中身が丸ごと消えてもいいSDHCカードを用意し、アダプタに接続

  次の手順で、全パーティションが消されて一から作成されます。mount されていたら umount ください。

② 適当な作業ディレクトリに移動し、以下のコマンドを実行>してください

 (プレビルドされたイメージ取得)
  $ wget http://cdimage.ubuntu.com/releases/13.04/release/ubuntu-13.04-desktop-armhf+omap4.img
 (チェックサム確認)
  $ md5sum ubuntu-13.04-desktop-armhf+omap4.img
  a63e19b216be21e22828fe5cedec66fb  ubuntu-13.04-desktop-armhf+omap4.img
 (SDへの書込)
  $ sudo dd if=ubuntu-13.04-desktop-armhf+omap4.img of=/dev/sdb bs=4M
  $ sync 

  いきなり dd で書き込むとはずいぶん乱暴なやり方とは思いますが、一番確実ですね。

(3) Pandaboard 起動

① 先ほど作成したSDHCカードを Pandaboard にセット

② Pandaboard にCRT、USBキーボード、USBマウスを接続、ハイビジョンテレビも可(自動認識されます)
  2つあるHDMI端子は内側の方に繋いで下さい。

③ 電源をつなげば Pandaboard が起動します。

  あとは、普通のx86用 Ubuntu と同様の初期設定がGUI で出来ます。

④ パーティションで嵌まる

  途中、以前のバージョンでは出なかった、パーティションを設定する画面が出ます。

  ブート用パーティション#1と、設定用データが書き込まれている#2の外に〝/"ルート用パーティションを

  切ります。残念ながら、設定用データの#2パーティションは無駄スペースで残ってしまいます

  なんかやりようがあると思うのですが、未解明です


7b.(Linaro版)Ubuntu Quantal Quetzal で遊ぼう

Linaro 版 Ubuntu 13.02(=12.10) がリリースされたので遊んで見ます。 元ねたはLinaro

(1) 母艦での準備作業

① 中身が丸ごと消えてもいいmicroSDHCカードを用意し、アダプタに接続

  次の手順で、すべてのパーティションが消されて一から作成されます。最初>から消しておくことを推奨

  オートマウンタでマウントされたらumount

② これからの作業に必要な、linaro-image-tools をインストールします

 $ sudo add-apt-repository ppa:linaro-maintainers/tools
 $ sudo apt-get update
 $ sudo apt-get install linaro-image-tools

(3) Linaro 成果物をダウンロードします

 $ wget https://releases.linaro.org/13.03/ubuntu/panda/hwpack_linaro-panda_20130328-278_armhf_supported.tar.gz
 $ wget https://releases.linaro.org/13.03/ubuntu/panda/linaro-quantal-developer-20130328-317.tar.gz 

(4) 書き込みます

 $ sudo linaro-media-create --mmc /dev/sdb --dev panda --hwpack hwpack_linaro-panda_20130328-278_armhf_supported.tar.gz --binary linaro-quantal-developer-20130328-317.tar.gz 

8.Debian Wheezy で遊ぼう

(0) はじめに

pandaboard-es への Debian インストール記事を書こうと思います。 手順は基本的にbeagleboard-xmの記事

と同じものです。 ほぼ全自動で展開されますが、ハマリそうな箇所があるので解説します。

ちなみに元ねたはbeagleboard の公式Wikiです

(1) 母艦の準備

① Debian Lenny以降のVerが走っている環境を用意してください (筆者はVMware上で用意)
  パッケージも最新のものにアップグレードしておいてください

② microSDHCカードアダプタを用意ください
  筆者のものは /dev/sdb で認識されます。以後説明で必要に応じ読み替えてください

(2) 母艦での作業(ネットインストーラー書込)

① 中身が丸ごと消えてもいいmicroSDHCカードを用意し、アダプタに接続

  次の手順で、すべてのパーティションが消されて一から作成されます。最初>から消しておくことを推奨

② 母艦Debian起動し、適当な作業ディレクトリに移動し、以下のコマンドを実行>してください

 (インストーラ取得)
  $ git clone git://github.com/RobertCNelson/netinstall.git
  $ cd netinstall
 (インストーラ起動→SDへの書込)
  $ sudo ./mk_mmc.sh --mmc /dev/sdb --dtb omap4-panda-es --distro wheezy-armhf --firmware

無印Pandaboard をお持ちの方は上記で「--dtb omap4-panda-es」 としているところを「--dtb omap4-panda」

Pandabioard-ES でも、Rev.A4以降をお持ちの方は「--dtb omap4-panda-a4」と指定

(3) Pandaboard-ES 上でネットインストーラー起動

① 先ほど作成したmicroSDHCカードを Pandaboard-ESにセット

② Pandaboard-ES にUSBキーボード、USBマウス、イーサケーブルを接続して下さい

③ CRTとHDMI→DVI-D変換ケーブルでつないでください。
  2つあるHDMI端子の、イーサ端子側から見て右側、角に近い方につないでください

③ 電源をつなげばネットインストーラが起動します。

(4) ネットインストーラーの注意事項

インストーラが繰り出す質問で、いくつかハマル箇所あるので解説します

① Primary network interface → “ eth0 : Ethernet ” を選択

② ブートローダー無しで続ける → “YES”
  カーネルはこのインストーラでは触りませんのでYES

(5) GUI画面解像度の変更

GUI画面解像度を修正するには立ち上げ時にカーネルに与える引数を変更する 必要があります。

① 立ち上げパーティションは /boot/uboot/ にマウントされていますので移動
  そこにある uEnv.txt を編集してください。3行目が解像度を設定する場所です。

② デフォルトでは画面解像度が1280x720@60Hzで立ち上がりますが CRTによってはこの解像度に対応
  しておらず、CRT表示不可の場合があるようです(読者より投書)
  その場合は、上記 uEnv.txt の3行目を以下のように変えてみてください

 (オリジナル) dvimode=1280x720MR-16@60
(修正)        dvimode=640x480MR-16@60
 うまくいけば、800x600MR-16@60、1024x768MR-16@60、1280x1024MR-16@60も試してください 

④ 再起動すれば設定が変更されます

(6) ハイビジョンテレビへの出力

ハイビジョンテレビへ出力するには 上記の解像度調整でuEnv.txtを以下のよう にします

 (オリジナル) dvimode=1280x720MR-16@60
 (修正)        dvimode=hd720-24@60

9.openSUSE 12.3で遊ぼう

(0) はじめに

2013年 3月13日に openSUSE の新Ver 12.3 がリリースされました。

これを記念し、Pandaboard-ES へのインストール記事を書こうと思います

ちなみに元ねたは公式Wikiです

(1) 母艦の準備

① openSUSE が走っている環境を用意してください (筆者はVMware上で用意)

  パッケージも最新のものにアップグレードしておいてください

② microSDHCカードアダプタを用意ください

  筆者のものは /dev/sdb で認識されます。以後説明で必要に応じ読み替えてください

(2) 母艦での作業

① 中身が丸ごと消えてもいいmicroSDHCカードを用意し、アダプタに接続

  次の手順で、すべてのパーティションが消されて一から作成されます。最初>から消しておくことを推奨

② 母艦 SUSE 起動し、適当な作業ディレクトリに移動し、以下のコマンドを実行>してください

  (※なお、今回はCUIイメージの紹介のみ、GUI(XFCE)イメージは筆者の環境で 起動に失敗)

 (インストーラ取得)
  $ wget http://download.opensuse.org/ports/armv7hl/distribution/openSUSE-stable/images/openSUSE-12.3-ARM-JeOS-panda.armv7l-1.12.1-Build23.1.raw.xz
  (チェックサム確認)
 $ sha256sum  openSUSE-12.3-ARM-JeOS-panda.armv7l-1.12.1-Build23.1.raw.xz
 7872742034fc2ff3e2f59179b2b882825ee71b39d39505176fc86aaced519925  openSUSE-12.3-ARM-JeOS-panda.armv7l-1.12.1-Build23.1.raw.xz
(インストーラ起動→SDへの書込)
 $ su
 # xzcat openSUSE-12.3-ARM-JeOS-panda.armv7l-1.12.1-Build23.1.raw.xz | dd bs=4M of=/dev/sdb; sync 

(3) Pandabord-ES 起動

① 先ほど作成したSDHCカードをPandaboard-ESにセット

② 母艦とシリアルケーブルをつなぎ、端末エミュレータソフトを起動

③ 電源をつなげば Pandaboard-ES が起動します。

  初期ユーザー名は「 root 」初期パスワードは「 linux 」です。 起動後、パスワード変更ください


10.Fedora18 で遊ぼう

(0) はじめに

この章では、2013年1月8日にリリースされた Fedora18をインストールします。 ちなみに元ねたはこちら

(1) 母艦の準備

① Linux が走っている環境を用意してください (筆者はVMware上で用意)

  パッケージも最新のものにアップグレードしておいてください

② フルサイズSDHCカードアダプタを用意ください

  筆者のものは /dev/sdb で認識されます。以後説明で必要に応じ読み替えてください

(2) 母艦での作業

① 中身が丸ごと消えてもいいフルサイズSDHCカードを用意し、アダプタに接続

  次の手順で、すべてのパーティションが消されて一から作成されます。 最初から消しておくことを推奨

② 母艦 Linux 起動し、適当な作業ディレクトリに移動し、以下のコマンドを実行してください

 (プレビルドされたイメージ取得)
 $ wget http://dl.fedoraproject.org/pub/fedora-secondary/releases/18/Images/armhfp/Fedora-18-panda-armhfp.img.xz
 (チェックサム確認)
 $ sha256sum Fedora-18-panda-armhfp.img.xz
 0cc5a46eb78831eb059b1e894f3103b12fb012b208854f2c949d8121e8076e7a  Fedora-18-panda-armhfp.img.xz
(USBへの書込)
 $ sudo su
 # xzcat  Fedora-18-panda-armhfp.img.xz > /dev/sdb
 # sync 

プレビルドイメージは、Pandaboard-ES、と無印、どちらも共通です

(3) Pandaboard 起動

① 先ほど作成したSDHCカードを Pandaboard にセット

② Pandaboard にCRT、USBキーボード、USBマウスを接続、ハイビジョンテレビも可(自動認識されます)
  2つあるHDMI端子は内側の方に繋いで下さい。

③ 電源をつなげば Pandaboard が起動します。

④ 起動するとGUIから初期ユーザー名とパスワードを聞かれるので入力

⑤ ルートのパスワードは「fedora」です。なるべく早く変更してください


11.Arch Linuxで遊ぼう

Arch Linuxはシンプルな基本構成とと強力なパッケージ管理システムが 評価されているディストリビューションで、各種ARMガジェットに 対応しています。ためしにインストールしてみます。 ちなみに元ネタは公式サイト

手順は基本的にbeagleboard-xmの記事と 同じものです。

(1) microSDHCのパーティション切り

Arch linux 公式サイトからブートパーティションの中身をダウンロードしパーティション作成スクリプトを実行。

 # wget http://archlinuxarm.org/os/omap/PandaBoard-bootloader.tar.gz
 # tar xvzf PandaBoard-bootloader.tar.gz
 # ./xmkcard.sh /dev/sdb 

(2) bootパーティションの中身書込

Arch linux 公式サイトからブートパーティションの中身をダウンロードし書き込>み

ichi@ubuntu-vm:~$ wget http://archlinuxarm.org/os/omap/PandaBoard-bootloader.tar.gz
ichi@ubuntu-vm:~$ tar xvzf PandaBoard-bootloader.tar.gz
ichi@ubuntu-vm:~$ sudo mount -t vfat /dev/sdb1 /mnt/sd     (マウントポイントは各
自の環境に合せ読替ください)
ichi@ubuntu-vm:~$ sudo cp MLO  /mnt/sd     (必ず始めにMLOをコピーしてください)
ichi@ubuntu-vm:~$ sudo cp u*  /mnt/sd
ichi@ubuntu-vm:~$ sync
ichi@ubuntu-vm:~$ sudo umount /dev/sdb1 

(3) rootfsパーティションの中身書込

Arch linux 公式サイトからルートパーティションの中身をダウンロードし書き込>み

ichi@ubuntu-vm:~$ wget http://archlinuxarm.org/os/ArchLinuxARM-omap-smp-latest.tar.gz
 ichi@ubuntu-vm:~$ sudo mount  /dev/sdb2 /mnt/sd     (マウントポイントは各自の環>境に合せ読替ください)
 ichi@ubuntu-vm:~$ sudo tar xvpzf ArchLinuxARM-omap-smp-latest.tar.gz -C /mnt/sd 

上記ルートパーティションからカーネルをブートパーティションへコピー

ichi@ubuntu-vm:~$ cp /mnt/sd/boot/uImage .
ichi@ubuntu-vm:~$ sync
ichi@ubuntu-vm:~$ sudo umount /dev/sdb2
ichi@ubuntu-vm:~$ sudo mount -t vfat /dev/sdb1 /mnt/sd
ichi@ubuntu-vm:~$ sudo cp uImage /mnt/sd/ 

(4) boot.scr の作成

まずは以下の内容のboot.cmd ファイルを作ります

 fatload mmc 0 0x80300000 uImage
 setenv bootargs console=ttyO2,115200n8 noinitrd init=/sbin/init root=/dev/mmcblk0p2 rootwait rw
 loglevel=8
 bootm 80300000

boot.scr ファイルを作ります

ichi@ubuntu-vm:~$ mkimage -A arm -O linux -T script -C none -a 0 -e 0 -n "PandaBoard boot script" -d boot.cmd boot.scr

ブートパーティションにコピーします

ichi@ubuntu-vm:~$ sudo cp boot.cmd /mnt/sd/
ichi@ubuntu-vm:~$ sudo cp boot.scr /mnt/sd/
ichi@ubuntu-vm:~$ sync
ichi@ubuntu-vm:~$ sudo umount /dev/sdb1

(5) 初期起動

① 先ほど作成したSDHCカードを Pandaboard にセット

② 電源をつなげば Pandaboard が起動します。

④ 初期ユーザー:root 、初期パスワード: root です。なるべく早く変更してく>ださい

(6) Pandaboard での初期設定

① ネットワークを設定します。 /etc/rc.confの以下の行を変更します

 HOSTNAME="panda" (お好みのHOST名をセット)
 interface=eth0
 address=192.168.0.2  (この行以降のIPアドレスを空白にするとDHCPから取得になりま>す)
 netmask=255.255.255.0
 broadcast=192.168.0.255
 gateway=192.168.0.1 

   /etc/hosts に、以下の行を追加し先ほどセットした自分のホスト名のIPを登 録します

 192.168.0.2 panda panda.0t0.jp

/etc/resolv.conf に、以下の行を追加し自分のネームサーバーを登録します

このファイルは不要なDAEMONに上書きされないようchmod a-w します

 nameserver 192.168.0.1 

② その他の初期設定として /etc/rc.confの以下の行を変更します

 LOCALE="ja_JP.utf8"
 TIMEZONE="Asia/Tokyo"
 KEYMAP="jp106" 

   /etc/locale.gen に、以下の行を追加し、locale-gen コマンドを実行してください

 ja_JP.UTF-8 UTF-8
 ja_JP.EUC-JP EUC-JP

③ パッケージ管理システムを以下のコマンドで初期化し、パッケージを最新にし>ます

 # pacman -Sy (最新のソースリストと同期)
 # pacman -Su (既存の環境のアップデート)

12.Android4.2.2 Jelly Bean で遊ぼう

Linaro 版 Android 13.02(=4.2.2) がリリースされたので遊んで見ます。 元ねたはLinaro

(1) 母艦の準備

① Ubuntu が走っている環境を用意してください (筆者はVMware上で用意)
  パッケージも最新のものにアップグレードしておいてください

② microSDHCカードアダプタを用意ください
  筆者のものは /dev/sdb で認識されます。以後説明で必要に応じ読み替えてください

(2) 母艦での準備作業

① 中身が丸ごと消えてもいいmicroSDHCカードを用意し、アダプタに接続

  次の手順で、すべてのパーティションが消されて一から作成されます。最初>から消しておくことを推奨

  オートマウンタでマウントされたらumount

② これからの作業に必要な、linaro-image-tools をインストールします

 $ sudo add-apt-repository ppa:linaro-maintainers/tools
 $ sudo apt-get update
 $ sudo apt-get install linaro-image-tools

(3) Linaro 成果物をダウンロードします

 $ wget https://releases.linaro.org/13.02/android/panda/boot.tar.bz2
 $ wget https://releases.linaro.org/13.02/android/panda/system.tar.bz2
 $ wget https://releases.linaro.org/13.02/android/panda/userdata.tar.bz2 

(4) 書き込みます

 $ linaro-android-media-create --mmc /dev/sdb --dev panda --boot boot.tar.bz2 \
    --system system.tar.bz2 --userdata userdata.tar.bz2 
※ 表示の都合で改行してますが、1行で入力下さい

(5) グラフィックライブラリのインストール

 $ wget http://people.linaro.org/~vishalbhoj/install-binaries-4.0.4.sh
 $ chmod a+x install-binaries-4.0.4.sh
 $ ./install-binaries-4.0.4.sh 

あとは、SDカードをpandaboard にセットして起動するだけです。


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